1.はじめに
FX取引において、トレードを成功させるためにはさまざまな分析手法が必要です。その中でもインジケーターは、為替相場の動向を分析する上で欠かせないツールの一つです。
本記事では、FX初心者の方に向けて、インジケーターの種類と使い方について解説します。まずは、FXとインジケーターの基本について紹介します。
1.1 FXとは
FXとは、外国為替証拠金取引の略称で、世界中の通貨を取り扱う金融市場のことを指します。日本国内でも、主要な通貨ペアを中心に取引が行われており、24時間いつでも取引が可能です。
FX取引では、為替相場の変動により利益を得ることが目的となります。為替相場は常に変動しており、その変動幅は非常に大きくなることもあります。そのため、高いリターンを得ることが可能な一方で、損失を被る可能性もあることを忘れてはいけません。
1.2 インジケーターの重要性
FX取引において、為替相場の変動を正確に予測することは非常に難しいものです。そのため、多くの投資家がインジケーターを活用して相場の動向を分析し、トレードの意思決定を行っています。
インジケーターとは、為替相場の変動を数値化した指標のことを指します。たとえば、移動平均線やRSI(相対力指数)などが代表的なインジケーターです。これらのインジケーターを用いることで、相場のトレンドや強弱、売買シグナルなどを分析することができます。
正確な分析に基づいたトレードは、勝率の向上やリスク管理につながります。そのため、インジケーターの理解と活用は、FX取引において非常に重要な要素となります。
次の章では、代表的なインジケーターの種類と使い方について解説していきます。
2.インジケーターとは
2.1 インジケーターの定義
インジケーターとは、為替相場のデータから独自の計算式に基づいて算出された指標のことを指します。主にテクニカル分析の手法のひとつとして使われ、相場のトレンドや反転のサインを示す役割を担います。
2.2 インジケーターの種類
インジケーターには多種多様な種類がありますが、ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。
- 移動平均線(Moving Average, MA)手法
- RSI(Relative Strength Index) 手法
- ボリンジャーバンド(Bollinger Bands, BB) 手法
- MACD(Moving Average Convergence Divergence) 手法
- ストキャスティクス(Stochastic Oscillator) 手法
- フィボナッチ(Fibonacci)
- ピボットポイント(Pivot Point)インジケーター
それぞれのインジケーターには特徴があり、用途や期間によって使い分けることが大切です。次の章から、それぞれのインジケーターについて詳しく解説していきます。
3.メジャーなインジケーターの使い方
3.1 移動平均線
移動平均線とは、一定期間の平均価格を求め、それをチャート上にプロットした線のことです。例えば、5日移動平均線を表示する場合、その期間の最高値・最安値・終値を合計して、5で割ることで平均価格を求め、それをチャート上にプロットします。
移動平均線は、価格変動のトレンドを読み取るためによく用いられます。期間を短く設定すれば、短期的なトレンドを捉えることができますが、ノイズが多くなります。逆に、期間を長く設定すれば、長期的なトレンドを捉えることができますが、反転サインが出るまでに時間がかかります。
3.1.1 単純移動平均線
単純移動平均線とは、期間の価格の単純平均を計算する方法です。単純移動平均線は、一般的に5日、25日、75日、200日の期間で表示されます。期間を短く設定すれば、より短期的なトレンドを捉えることができます。
例えば、5日単純移動平均線を表示する場合、その期間の最高値・最安値・終値を合計して、5で割ることで平均価格を求め、それをチャート上にプロットします。同様に、25日、75日、200日単純移動平均線を表示する場合も同様に計算します。
一定期間の終値の平均を取った線を表します。一般的には、短期間の移動平均線と長期間の移動平均線の2本を使い、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜けた場合は上昇相場のシグナル、逆に短期の移動平均線が長期の移動平均線を下抜けた場合は下降相場のシグナルとなることが多いです。また、移動平均線はトレンドを把握するための指標としても使われます。
3.1.2 指数平滑移動平均線
指数平滑移動平均線(Exponential Moving Average、EMA)は、単純移動平均線(Simple Moving Average、SMA)よりもスムーズなラインを描きます。EMAは、価格変動の影響をより受けやすいため、トレンドの変化をより早く捉えることができます。
3.1.2.1 指数平滑移動平均線の計算方法
EMAの計算式は以下の通りです。
EMA = (当日の終値×2÷(期間+1))+(前日のEMA×(期間-1)÷(期間+1))
期間は通常、12、26、9などが使われます。
3.1.2.2 指数平滑移動平均線の使い方
EMAを使うことで、価格変動の影響を受けやすいため、トレンドの変化をより早く捉えることができます。EMAの乖離率(プライス・マネー・フロー)を用いて、トレンドの方向性を確認することができます。
具体的には、EMA(12)とEMA(26)を使用して、トレンドの変化点を探します。この方法を「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」と呼びます。ゴールデンクロスは、EMA(12)がEMA(26)を上回った場合に発生します。逆に、デッドクロスは、EMA(12)がEMA(26)を下回った場合に発生します。これらのクロスが発生した場合には、トレンドの変化が起こる可能性が高いと言えます。
4. RSI
RSIとはRelative Strength Index(相対力指数)の略で、相場の過買い・過売りを表す指標です。RSIは、Welles Wilder氏によって開発され、主に中期的な相場のトレンド転換点を見つけるために使用されます。
4.1 RSIの基本的な使い方
RSIは、0〜100の範囲で表され、通常は14期間を用いて計算されます。RSIが70以上になると「過買い」とみなされ、売りのサインとなります。一方、RSIが30以下になると「過売り」とみなされ、買いのサインとなります。
RSIの取引シグナルは、RSIの数値が70以上または30以下になった時に発生します。RSIが70以上になった場合は、売りのポジションを取るチャンスがあります。一方、RSIが30以下になった場合は、買いのポジションを取るチャンスがあります。
また、RSIは、トレンドの転換点を探すために使用されることがあります。トレンドが下落トレンドから上昇トレンドに転換する際には、RSIが30を下回っている状態から上昇し、70を上回ることが多いです。逆に、上昇トレンドから下落トレンドに転換する際には、RSIが70を超えている状態から下落し、30を下回ることが多いです。
4.2 RSIのトレンド分析
RSIは、相場の過買い・過売り状態を示すオシレーター系のインジケーターですが、トレンド分析にも応用することができます。RSIのトレンド分析には、RSIの動きと価格の動きを合わせて判断する方法が一般的です。
まず、RSIがオーバーバイトレード(70を超える)かオーバーセルトレード(30以下)かを確認します。その後、価格チャートとRSIの動きを比較して、トレンドの方向性を把握します。具体的には、以下のようなパターンがあります。
- 強い上昇トレンド:RSIがオーバーバイトレードとなりながら、価格が上昇し続ける
- 弱い上昇トレンド:RSIがオーバーバイトレードに達する前に、価格がレジスタンスに達し、上昇トレンドが終了する
- 強い下降トレンド:RSIがオーバーセルトレードとなりながら、価格が下落し続ける
- 弱い下降トレンド:RSIがオーバーセルトレードに達する前に、価格がサポートに達し、下降トレンドが終了する
このように、RSIと価格チャートの動きを組み合わせることで、トレンドの方向性や強弱を正確に読み取ることができます。ただし、RSIがオーバーバイトレードまたはオーバーセルトレードとなる場合は、相場の勢いが強まっている可能性があるため、トレンド転換のサインとしても捉える必要があります。
5.ボリンジャーバンド
5.1 ボリンジャーバンドの基本的な使い方
ボリンジャーバンドは、中心線と上下2つのバンドからなるインジケーターで、中心線は移動平均線を表し、上下のバンドは標準偏差を加減して作成されます。ボリンジャーバンドは、価格が一定範囲内に収まることが多いため、過去の値動きを基に今後の相場の動きを予測するために使用されます。
ボリンジャーバンドの基本的な使い方は、以下の通りです。
- 中心線が上向き、上下のバンドが拡大している場合は上昇トレンド、中心線が下向き、上下のバンドが拡大している場合は下降トレンドと判断することができます。
- 中心線に沿って価格が推移している場合は、価格が上下のバンドを越えることがあるため、上下のバンドの範囲内で取引することが望ましいです。
- 上下のバンドから離れた場合は、反発する可能性が高くなります。
- バンド幅が狭くなると、価格が急激に変動する可能性が高まります。
これらのポイントを抑えて、ボリンジャーバンドを正しく活用することができます。
5.2 ボリンジャーバンドの高度な使い方
5.2.1 ボリンジャーバンドの3σルール
ボリンジャーバンドは、通常は中心線と±2σの上下バンドで構成されますが、上下バンドを±3σに設定することもできます。この場合、±3σの範囲は極端なレアケースでしか出現しないため、相場が±3σに達するということは、相場が過熱状態にあることを意味することが多いです。そのため、この範囲でのトレードは慎重に行う必要があります。
5.2.2 ボリンジャーバンドのクロスオーバー
ボリンジャーバンドの上下バンドが交差する点をクロスオーバーといいます。上バンドから下バンドにクロスすることを「ベアリッシュクロス」、下バンドから上バンドにクロスすることを「ブルッシュクロス」と呼びます。クロスオーバーは、トレンド転換のタイミングをつかむための重要なサインとなることがあります。
5.2.3 ボリンジャーバンドの幅を見る
ボリンジャーバンドは、相場の変動幅を表す指標でもあります。そのため、ボリンジャーバンドの幅が広がっていると、相場が大きく動いていることを意味することが多いです。逆に、ボリンジャーバンドの幅が狭まっていると、相場が動きを失っていることを意味することが多いです。このように、ボリンジャーバンドの幅を見ることで、相場の動きを把握することができます。
6.MACD
MACD(Moving Average Convergence Divergence)は、2つの移動平均線の差を取ったものを表す指標です。12期間の指数平滑移動平均線(EMA12)から26期間の指数平滑移動平均線(EMA26)を引いたものを表します。その差をシグナル線と呼ばれる9期間のEMAで平滑化したものが、MACDのグラフとして表示されます。
6.1 MACDの基本的な使い方
MACDは、トレンドの転換点を検出するために使用されます。MACDがシグナル線を上抜ける場合は、買いシグナルとして解釈されます。一方、MACDがシグナル線を下抜ける場合は、売りシグナルとして解釈されます。また、MACDと価格が逆方向に動く「ダイバージェンス」が発生した場合は、トレンド転換の可能性が高くなるとされています。
6.2 MACDの高度な使い方
6.2.1 MACDのダイバージェンスと収束
MACDには、ダイバージェンスと収束の2つのパターンがあります。ダイバージェンスは、価格のトレンドとMACDのトレンドが逆方向に動くことを示し、収束は価格とMACDのトレンドが同じ方向に動くことを示します。ダイバージェンスと収束は、相場の転換を予測するための重要なシグナルとなります。
6.2.2 MACDのクロスオーバー
MACDがシグナル線を上回ると、買いのシグナルが出ます。逆に、MACDがシグナル線を下回ると、売りのシグナルが出ます。MACDのクロスオーバーは、相場のトレンドが転換する可能性が高いタイミングを示すため、非常に重要な指標となります。
6.2.3 MACDとトレンドラインの組み合わせ
MACDとトレンドラインを組み合わせることで、より正確な相場のトレンドを予測することができます。トレンドラインは、価格の上昇トレンドや下降トレンドを表す直線であり、相場の転換点を予測するためにも用いられます。MACDとトレンドラインを組み合わせることで、相場の転換点をより正確に予測することができます。
7.ストキャスティクス
ストキャスティクスはテクニカル分析で用いられるメジャーなインジケーターの1つです。相場が転換するタイミングを示す指標として注目されています。ここでは、ストキャスティクスの基本的な使い方と応用例について解説します。
7.1 ストキャスティクスの基本的な使い方
ストキャスティクスは主にトレンド転換のタイミングを探るために使われます。ストキャスティクスは、「%K」と「%D」の2つのラインで構成されています。%Kは株価がどの程度高値近辺にあるかを示し、%Dは%Kを平滑化したもので、株価のトレンドが上昇傾向にあるのか下降傾向にあるのかを確認するために用いられます。
ストキャスティクスの基本的な使い方は、以下の通りです。
- %Kが80以上に達した場合、株価が買われすぎ状態であると判断できるため、売りサインとなる場合があります。
- %Kが20以下に達した場合、株価が売られすぎ状態であると判断できるため、買いサインとなる場合があります。
- %Kと%Dが交差するポイントが重要なタイミングとなります。%Kが%Dを上抜けした場合、買いサインとなります。%Kが%Dを下抜けした場合、売りサインとなります。
7.2 ストキャスティクスの応用例
ストキャスティクスは、主に買われすぎや売られすぎを判断するために用いられますが、それ以外にも応用例があります。ここでは、ストキャスティクスの応用例について解説します。
7.2.1トレンドラインとの組み合わせ
ストキャスティクスは、単体で使うよりもトレンドラインと組み合わせて使用することでより効果的になります。トレンドラインを引いて、ストキャスティクスがそのラインを上抜けたり、下抜けしたりする場合には、それが転換点である可能性が高くなります。
7.2.2ダイバージェンスの検出
ストキャスティクスは、価格とストキャスティクスの値の間に生じるダイバージェンスを検出することもできます。たとえば、価格が高値を更新しているのに、ストキャスティクスが下落している場合、これはベアリッシュダイバージェンスとなります。逆に、価格が安値を更新しているのに、ストキャスティクスが上昇している場合、これはブルッシュダイバージェンスとなります。ダイバージェンスは、転換点のシグナルとなることが多いため、注目する価値があります。
7.2.3パターンの確認
ストキャスティクスを使用することで、様々なチャートパターンを確認することができます。たとえば、ヘッドアンドショルダー、ダブルトップ、ダブルボトムなどのパターンがあります。これらのパターンは、価格の転換点を示唆することがあり、ストキャスティクスと併せて確認することで、より高い確率でトレードの成功につなげることができます。
8.フィボナッチ
フィボナッチは、テクニカル分析の中でも特にポピュラーな手法のひとつであり、チャート分析によるトレンド予測やサポート&レジスタンスの設定に利用されます。ここでは、フィボナッチの基本的な使い方と高度な使い方について解説します。
8.1 フィボナッチの基本的な使い方
フィボナッチは、高値と安値を基に設定したレトレースメントとエクステンションと呼ばれる水平線をチャートに描きます。フィボナッチの基本的な使い方は、以下の通りです。
・リトレースメントの設定 トレンドの始まりから終わりまでの値動きに対して、最高値と最安値の間にある水平線を描画します。この水平線には、フィボナッチリトレースメントと呼ばれる比率を掛け合わせた数値が設定されます。代表的な比率は、38.2%、50%、61.8%の3つです。これらの数値は、価格が反発する可能性の高い節目とされています。
・エクステンションの設定 トレンドの始まりから終わりまでの値動きに対して、最終的な反転の目安として水平線を描画します。この水平線には、フィボナッチエクステンションと呼ばれる比率を掛け合わせた数値が設定されます。代表的な比率は、127.2%、161.8%、261.8%の3つです。これらの数値は、価格が進んでいく方向の目安とされています。
・サポート&レジスタンスの設定 フィボナッチの水平線は、サポート&レジスタンスの設定にも利用されます。価格がフィボナッチの水平線に触れると、反発したり抜け出したりする場合があります。このため、トレンドラインと組み合わせて使用されることが多いです。
8.2 フィボナッチの高度な使い方
フィボナッチリトレースメントは、価格が大きく上昇または下降した後に、価格が反発する可能性が高い水準を示すために使用されます。フィボナッチリトレースメントは、取引のエントリーポイントや出口ポイントを決定するために利用されます。しかし、フィボナッチは、単にリトレースメントのために使用されるだけでなく、トレーダーがさらに高度な使い方をすることができます。
以下は、フィボナッチの高度な使い方の例です。
- フィボナッチ拡張 フィボナッチ拡張は、トレンドが続く限り、価格がどこまで上昇する可能性があるかを示すために使用されます。フィボナッチ拡張は、トレーダーに、どのレベルで利益確定または損失を切るかを決定するのに役立ちます。
- フィボナッチタイムゾーン フィボナッチタイムゾーンは、トレンドの期間を測定するために使用されます。トレンドが始まる時間と終了時間を把握することで、トレーダーはエントリーポイントや出口ポイントをより正確に決定することができます。
- フィボナッチファン フィボナッチファンは、価格のサポートおよびレジスタンスレベルを表示するために使用されます。フィボナッチファンは、トレンドの逆転を予測するのに役立ちます。
9.ピボットポイント
9.1ピボットポイントの基本的な使い方
ピボットポイントとは、過去の価格変動から算出されるサポートラインやレジスタンスラインのことを言います。ピボットポイントは、チャート上で水平線として表され、価格の転換点を予測するために利用されます。特に、日足や週足のチャートで利用されることが多いです。
以下では、ピボットポイントの基本的な使い方について解説します。
9.1.1ピボットポイントの算出方法
ピボットポイントは、以下の式で算出されます。
sピボットポイント = (前日の高値 + 前日の安値 + 前日の終値) / 3
また、ピボットポイントを基準に、サポートラインとレジスタンスラインも算出されます。
- サポートライン1 = (2 × ピボットポイント) – 前日の高値
- サポートライン2 = ピボットポイント – (前日の高値 – 前日の安値)
- レジスタンスライン1 = (2 × ピボットポイント) – 前日の安値
- レジスタンスライン2 = ピボットポイント + (前日の高値 – 前日の安値)
これらのラインは、チャート上で水平線として表され、価格の転換点を予測するために利用されます。
9.1.2ピボットポイントの使い方
ピボットポイントは、サポート・レジスタンスラインを通過することが、価格の上昇・下落の転換点となることが多いため、そのラインを基準にトレードのタイミングを判断することができます。
具体的には、以下のような使い方があります。
- サポートラインで買いポジションを持つ
- 価格がサポートラインを割り込んだ場合は損切りする
- サポートラインを下回らずに上昇する場合は利益確定する
- レジスタンスラインで売りポジションを持つ
- 価格がレジスタンスラインを超えた場合は損切りする
- レジスタンスラインを上回らずに下落する場合は利益確定する
- ピボットポイントの近辺で待機する
- サポートラインとレジスタンスラインのどちらかを突破する場合は、トレンドが形成される可能性があるため、その方向にトレードを行う
まとめ
上記で紹介したインジケーターは、FX取引において非常に重要な役割を果たします。それぞれの特徴を理解し、効果的に使用することで、トレードの精度が向上することが期待できます。初心者の方は、インジケーターを使ったトレードに慣れるまではデモトレードで練習することをおすすめします。
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